生産性っていうけど

「日本の生産性はOECD諸国において低いほうで、何とかするべきだ」みたいなことを言う人がいる。

 

だけど、OECDが作る比較表って、各国政府の統計を集めてトントンしたぐらいのもんでしょ?生産性が問題だーって言ってる人は、何を問題にしてるのだろうか。あの大味なチャートから考えられることって、何だろうか。

 

たとえばこれを見るに、いわゆる意識高い姿勢なんだろうけど、何書いてるかわかってるのだろうか。

www.nippon.com

 

労働者1人当たりの生産性って、機械化されれば上がるし、かわりに失業率が上がったり治安が悪化したりするかもしれない。その指標はほんとにありがたいのかよ。腹立つ。と思っていたところにこれを見つけて一安心。

 

business.nikkei.com

 

とはいえ一般に言われてることがよくわからないので、5分間調べ学習をやってみた。本当に国単位でその生産性を集中して考える価値あるのか。産業構造がその種の生産性を追求してないんじゃないか。しかも、その並びだと日本の人件費は安いほうだ。

 

そして日本の労働時間はたいして長くない。実際にはいたるところそうなってるとは全く言えないが。業種・職種によっては常識だろう。

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Level of GDP per capita and productivity : Average hours worked per person employed (Source: OECD.Stat)

他方、日本では深夜営業の小売店は比較的自由に作れる(先進国比較でいうと)。ちなみに卸売・小売業従事者は就労者の15.7%。深夜営業で無理して建ててる数字が他国より多いから生産性が落ちるんじゃないかなぁとわたしは疑っている。

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/chart/html/g0004.html

 

製造の自動化できる領域は外に出しすぎていて、現地で提供する小売業は長時間営業。

 

さらにいうと、必要以上に薬を出し、出されたほうは飲み忘れても矍鑠の高齢社会日本なので、だいぶ実力よりも水増しがかかっているにおいがする。

 

OECDの生産性・・・と真顔で言うのは、それを話の枕にしたい中途半端なコンサルタントと、出遅れたオートメーション屋さんぐらいでいいのではないだろうか。